「涼しい夏、暖かい冬」




家を建てるのは、家族の夢を実現
することだと思う。
しかし、住宅メーカーの営業マン
の言葉で夢は簡単に現実の壁に
ぶつかった。
「家を建てるときにすべてをかな
えることはできません。優先順位をつけてください。」
もっと仕様をよくしたいのですが…
子ども部屋をもう少し広くできませんか。
建築家の先生にお願いをすることはできませんか。
希望を話すたびに、返ってくる答えは「費用が上がります。」
しょせんは、お金がないといい家を建てることができないということか…。
インターネットを使って、メーカーを探した。
外張り断熱工法の注文住宅。
手の届く価格。
しかも、専属の設計士が希望通りの設計をしてくれる。
これまでどの住宅メーカーでも、難色を示された理想の家を建てることができる。
家族が幸せに暮らせる家に、大きなお金は必要なかった。
「こんなこともできますか?」
打合せでは、家族それぞれがずいぶんと勝手なことを言ってしまったかもしれない。
それでも次の打合せでは、希望が図面に描かれてきた。
まるで魔法のように、夢が形になっていく。
妻と子どもたちの笑顔を見ると、この人に頼んでよかったと思う。
家族の理想を詰め込んだ家は、ひとりの設計士の夢から生まれたと聞いた。
家族の夢の始まりは、設計が大好きなひとりの女性の夢。
彼女の夢は、外張り断熱の注文住宅という形で、多くの家族の夢を実現させている。
建築中の我が家を見学に行くのも楽しみだった。
建築途中なのに暖かい室内に、はじめて入ったとき、ここに住む喜びを感じた。
大工さんたちも仕事がしやすいようだ。
設計士のプランを、現場監督や大工さんが形にしていく。
自分たちの夢は、多くの人に支えられていると実感する。
「ありがとうございます。どうして、こんなにすごい家を安く造ることができるんですか?」
ある時、彼女に聞いたことがある。
「こんな家があったらいいな。きっと幸せだなと考えていると、
不可能なはずのことが可能になってくるんです。あとは仲間のおかげです。」
彼女の夢はこれからも続くようだ。

涼しい夏と暖かい冬を過ごすたびに、家族の絆は深まっている気がする。
家を建てることが夢の実現だと考えていたのに、実はそこが始まりだった。
家族を世界一幸せにするという夢がここから始まる。